中国の北京市、上海市、江蘇省、重慶市などで12月16日以降、条件を満たした市民はバイクでの出前をして欲しいとの通達が市場監督部門により発表されている。
北京市では12月16日、朝陽区、海淀区、豊台区、房山区などで、本人や家庭の事情に問題がなく、健康状態を確保した上でバイクでの出前を担当して欲しいとの要請が発表された。配送業者の美団によると、12月15日~16日に新たに加わった配達員の数は前週の同じ時期より215%増えたという。北京では配達員の数が9割以上にまで回復しており、配達に要する時間も前週より早くなっている。
北京以外の都市でも配達員が不足しており、各地で同じように条件を満たした住民は応援して欲しいとの通達が出されている。
12月16日は、浙江省杭州市の「杭州商務」、重慶市の「巴南発布」、四川省成都市の「青羊区就業服務管理局」というWechatアカウントで、こうした呼びかけがなされている。
また河南省は「鄭州市場監管」で、江蘇省は無錫市、常州市、揚州市、張家港市で各市場監督部門が同じくWechatアカウントを通じ、「コロナ禍で出前や配達業者がみな人手不足や注文過多といった状況に陥っているので、本人および家庭に問題がなく健康を確保した上で、出前業務に携わってほしい」と呼び掛けている。
各地で市民が自発的に出前に加わり、コロナ禍を乗り切ろうとしている。
(中国経済新聞)