『鏢人:风起大漠(Biao Ren: Wind Rises in the Desert)』が中国武侠映画の歴代興行収入トップに

2026/02/23 15:05

中国映画市場で、武侠ジャンルの新たな金字塔が打ち立てられた。

映画『鏢人:风起大漠(Biao Ren: Wind Rises in the Desert)』は、2月22日19時47分時点で興行収入6億8,967万7,000元(前売りを含む、約145億円相当)を突破し、中国映画史における武侠映画の興行収入ランキングで首位に立った。

本作は2026年2月17日(旧正月元日)に公開。監督はアクション演出の名匠として知られる袁和平。主演は吴京、謝霆鋒、于适らが務める。現在の中国映画レビューサイト「豆瓣」での評価は7.5点と、観客からも安定した支持を集めている。

大漠を舞台に交錯する陰謀と欲望

物語の舞台は、西域の広大な砂漠地帯。鏢師(護送人)、官府、西域の五大家族といった複数の勢力が複雑に絡み合い、水面下で駆け引きを繰り広げる。“天字第二号の逃亡者”と呼ばれる刀馬は、特別な護送任務を引き受け、仲間とともに西域から長安へ向かう。しかし、護送対象が“天字第一号の逃亡者”である知世郎だと判明し、事態は一変する。「天下は利のために動く」――この言葉の通り、利益を求める各勢力が次々に参入。護送品を奪おうとする争いが相次ぎ、壮絶な戦いが展開されていく。

武侠ジャンル復権の象徴

近年の中国映画市場では、SFやコメディー作品が話題の中心となることが多かった。そうした中で、本作が武侠という伝統的ジャンルで記録を塗り替えた意義は小さくない。

ワイヤーアクションと実戦的な格闘表現を融合させた袁和平の演出、そして吴京や謝霆鋒ら実力派俳優の存在感が相乗効果を生み、作品は単なる懐古的な武侠映画にとどまらず、現代的スケールを備えたエンターテインメントへと昇華された。

『鏢人:风起大漠(Biao Ren: Wind Rises in the Desert)』の大ヒットは、武侠映画がいまなお中国観客の想像力を強く刺激し得るジャンルであることを、改めて証明するものとなった。

(中国経済新聞)