上海のフードデリバリー注文が急増、美団(Meituan)が約3.8億円を補助して配達員の募集を開始

2022/12/22 22:45

 最近、上海では宅配便やオンライン保証の注文が急増し供給が追いついていない状態だ。上海各地のユーザーからは、現在、生鮮食品プラットフォームにおける物流や配達が滞っているとの報告が寄せられている。

フードデリバリー大手、美団(Meituan)によると、最近は、気温の低下と新型コロナウイルスの影響により、多くの人が、自宅でフードデリバリーを注文することが増えている。上海における注文数は、ここ最近大幅に増加しており、前週比30%以上に上っている。一方で、多くの配達員が体調不良により休養しており、人員不足が深刻だ。

フードデリバリーについては、配送効率を保つため、美団は「新型コロナウイル・サポート基金」を設立し、配達員の健康管理や採用活動の強化などを加速させている。また、同社のプラットフォームでは、配達範囲の調整、配達時間の延長、配達員が逼迫しているエリアでの時間外労働の免除など、配達員の負担軽減にも努めている。直近1週間で、美団は上海で800万元(約1.52億円)の配達補助金を投資し、来月も2000万元(約3.79億円)以上の追加投資を予定している。今回の投資は、より多くの配達員を惹きつけ、都市における需要拡大に対応するのが目的だ。「新型コロナウイル・サポート基金」は、主に配達員の受注意欲を高めるためのもので、受注報酬や天候補助金など、特別な時間帯に配達員がより多く稼げるような様々なインセンティブが盛り込まれている。

配達員の確保については、上海の美団には先週、新たに約5,000人の配達員が加わり、上海の供給量を支えている。同社は、より多くの人が「美団配達員」または「美団衆包」アプリをダウンロードし、配達員として登録をしてチームに参加することで、副収入を得るとともに、都市における供給量を増やすことを期待している。

さらに、美団は、配達の遅れを避けるため、ユーザーに対して事前または時間をずらして注文することを提案している。また、注文時に「非接触型配達」を選択することで、対面での受け渡しを減らすことも呼びかけている。

(中国経済新聞)