中国、データ会社は192万社 うち長江デルタに50万社 約6割が4地域に集中

2022/11/29 16:30

新たな生産的要素であり、経済や社会が成長する上で潜在的価値に意味を持つ「データ」を業務の中心としている会社は、中国で「数商」と呼ばれる。

11月25日に行われた2022世界数商大会で発表された「中国数商産業発展報告(2022)」によると、データ業界の会社数は2022年11月現在で192万社となっている。2000年から登録社数が年々増え続け、2012~2014年には急激に伸びた。その後は上昇カーブを続けるも増加率はやや下がっている。2021年の増加率は21.7%であった。

これら各社のうち、融資を手掛けているのは2022年11月現在で11964社あり、タイプ別に数の多い順に並べるとデータ統合、データコンサルティング、データセキュリティ、データ分析となり、これら4タイプの融資の合計額が全体の80%以上を占めている。

この報告では、中国全域を「京津冀」(北京市、天津市、 河北省)、長江デルタ(上海市、浙江省、江蘇省、安徽省)、珠江デルタ(広東省)、「川渝地区」(四川省、重慶市)、およびその他の5地域に分けており、2022年11月現在における各社の分布状況を見ると、長江デルタが50万社、珠江デルタが24.3万社、「京津冀」が21.4万社、「川渝地区」が13.4万社であり、これら4地域の合計数が全体の56.8%となっている。地域別の会社数の推移を見ると、2013年以降に登録社数が伸びていることがわかり、特に急増しているのが長江デルタであるが、それ以外の地域も増加傾向が顕著である。

また、タイプ別に落札件数の地域分布を見ると、長江デルタと「京津冀」はビジネス展開する力が強いことが分かる。データ統合やデータインフラについては、落札数が最も多いのが長江デルタで、データ製品サプライヤーやデータプロセッシングについては「京津冀」が最多となっている。

(中国経済新聞)