中国、電力負荷が史上最高 産業成長と猛暑で需要急拡大

2026/07/11 17:00

中国国家発展改革委員会は7月10日、全国の最大電力負荷が同日、15億1,800万キロワットに達し、過去最高を更新したと発表した。今年に入って初めて歴史的なピークを記録し、従来の最高値を1,000万キロワット上回った。

今年は中国経済が新たな成長分野を中心に堅調に推移し、終端電化の進展に加え、全国各地で続く猛暑が重なったことで、電力需要が急速に拡大している。夏季入り以降、南方電網をはじめ、広東省、広西チワン族自治区、海南省、寧夏回族自治区、甘粛省、福建省、陝西省など、多くの地域で電力需要が累計20回以上、過去最高を更新した。

国家発展改革委員会は、電力需要の急増について主に3つの要因を挙げている。

第一に、産業部門の電力需要の増加である。ハイテク製造業や高付加価値製造業の成長が続く中、新エネルギー車(NEV)、蓄電システム、AI向け計算力設備(コンピューティング設備)などの新興産業で電力消費が拡大している。

第二に、サービス業の電力需要の伸びである。今年に入り、EV充電・バッテリー交換サービスやインターネットデータサービスの電力使用量は、いずれも前年同期比40%以上の高い伸びを記録した。

第三に、猛暑による空調需要の増加である。生活水準の向上に伴い、全国では空調による電力負荷が全体の約30%を占め、一部の地域では40%を超えている。

中国では近年、電力インフラ整備が大きく進展しており、総発電設備容量は40億キロワット超に達している。中でも、太陽光や風力などを中心とする新エネルギー設備容量は19億キロワット以上となり、電力供給の重要な柱となっている。

今回、最大電力負荷を記録した時間帯には、新エネルギーによる発電出力が6億キロワット超に達し、ピーク時供給力の40%以上を担った。これにより、昼間の電力ピーク時でも電力システムは安定運転を維持し、経済活動や国民生活に必要な電力供給を支えた。

国家発展改革委員会は今後、関係機関と連携しながら電力需給を継続的に分析し、安定供給体制を一層強化する方針だ。

具体的には、石炭や天然ガスなど一次エネルギーの安定供給を確保するとともに、風力・太陽光・水力・火力・蓄電設備を最適に運用し、ピーク時の供給能力を高める。また、全国統一電力市場を活用した広域電力融通を推進し、地域間で効率的な電力配分を進めるほか、需要側管理を高度化し、需要調整サービスなど新たな仕組みを活用して、電力システムの安全かつ安定した運営を図る考えだ。

(中国経済新聞)