最初の3四半期で、上海の銀行業は約15兆円の新規融資を追加

2022/10/25 11:53

中国銀行保険監督管理委員会上海監管局(以下、上海銀保監局)は、第3四半期末までの上海市・銀行業における各種貸出金残高が10.26兆元(約211兆円)となり、年初から7253億元(約14.9兆円)増加し、前年同期比0.9%の成長になったと発表した。また、上海市・保険業は保険資金を活用する役割を担い、国家戦略に積極的に貢献し支援額は1000億元(約2兆円)を超えている。最初の3四半期で合計647.63兆元(約13,312兆円)のリスク保証が提供され、実体経済を支える力が更に高まっている。 

支援分野では、科学技術・イノベーション系企業が大きな比重を占めている。上半期の上海市管轄の科学技術系企業向け貸出先数は、前年同期比59%増の1.8万件、貸出金残高は同65.2%増の6542億元(約13.4兆円)となった。

製造業の発展支援という点では、戦略的新興産業、先端製造業、インフラなどの重点分野への融資が強化されている。第3四半期末時点で、上海市管轄の製造業向け貸出金残高は1.26兆元(約25.9兆円)で、前年同期比33.1%増、各種貸出金残高の伸び率は前年比3倍、メーター製造業、鉄道、船舶、航空宇宙、およびその他の輸送機器製造業、自動車製造業の成長率は、それぞれ前年比102.8%、83.6%、73.9%となった。また、コア技術などのプロジェクトについては、保険が適用されている。第3四半期末までに、第1回(一連の)大型技術設備保険は、ARJ21航空機、造船、インテリジェント発電設備、エンジニアリング設備などの主要分野をカバーする180件の革新的なプロジェクトに対して合計713億元(約1.47兆円)のリスク保証を提供した。

企業の経営難に対する金融支援については、今までに、上海市管轄の中資銀行が総額2424億元(約4.98兆円)の特別融資を行い、延べ7.6万社が融資を受けた。第3四半期末時点で、中資銀行の無縫続貸(wufengxudai 返済期限の前に新たな融資を行うこと)は、総額7434億元(約15.3兆円)にのぼっている。

また、金融イノベーションの幅を広げるために、上海銀保監局が地域間の金融資源の流れを積極的に推進していることも特筆される。第3四半期末までに上海市管轄の銀行から蘇州市、浙江省、安徽省への貸出金残高は2361億元(約4.85兆円)で、年初から5.6%増加した。 

(中国経済新聞)