新エネルギー車のおかげで中国の自動車輸出台数も過去最高を記録した。
中国汽車工業協会(China Association of Automobile Manufacturers: CAAM)が発表したデータによると、今年9月における中国の自動車輸出台数は30.1万台で、前年同期比73.9%増となり再び30万台を超えた。今年1~9月までの中国の自動車輸出台数は211.7万台、前年同期比55.5%増で、そのうち、9月の新エネルギー車(NEV)の輸出台数は5万台で、前年同月比2倍以上増加した。また、1~9月までの新エネルギー車の輸出台数は38.9万台で、前年同期比で2倍以上に増え、全体の18.4%を占めている。
輸出台数の大幅な増加に伴い、自動車の平均輸出価格も若干の上昇を示した。中国乗用車市場信息聯席会(China Passenger Cars Association: CPCA)の崔東樹(ツイ・ドンシュー)秘書長によると、2018年は自動車の平均輸出価格が1.29万ドル(約188万円)、2022年の7月までに1.64万ドル(約239万円)に達し、8月にはさらに1.89万ドル(約276万円)にまで価格が上昇した。純電気自動車(BEV)は自動車の平均輸出価格を大きく引き上げており、2020年は1.1万ドル(約160万円)、2022年7月までに1.99万ドル(約290万円)、8月には2.58万ドル(約376万円)に達している。
2021年以前、中国の自動車輸出台数は100万台前後で推移しており、中央アジアや南米などが中国の自動車輸出にとって重要な市場であった。
安定した自動車サプライチェーンと新エネルギー車のおかげで、中国の自動車輸出台数は2021年に初めて200万台を超え、2倍の成長を遂げた。中国製の新エネルギー車は、ノルウェー、オランダ、英国などの先進国市場にも進出し始めており、データによると、2021年の中国車の欧州向け輸出台数は18.9万台に達し、前年比114%増となった。
国務院発展研究センター産業経済研究部の王金照(ワン・ジンヂャオ)部長によると、2021年には中国の新エネルギー車輸出が世界全体の3分の1を占め、世界一の新エネルギー車輸出大国となった。また、英国の自動車産業リサーチ会社JATOのデータによると、今年初めから8月までにヨーロッパで認可された電気自動車の19%は中国製であった。
(中国経済新聞)