自動運転を手掛ける毫末智行は、第6回 HAOMO AI DAYで、中国初となる10万元クラス(売値12.88万元=約263万円)の自動配送車「毫末小魔駝 2.0」が量産のうえ納入を果たしたと発表した。年間生産台数は1万台という。
自動運転がいち早く実用化されると見られている末端物流について、京東、美団、アリババなどIT大手が無人配達に乗り出しており、各社とも配送用車両の走行テストを行った上にまとまった受注も得ている。特に非接触式サービスや消毒などが求められるコロナ拡散地域で無人配送車が活躍し、「ラストワンマイル」問題に対処している。
中国自動車工業協会などが共同で発表した「自動車工業白書:中国商用車産業発展報告(2022)」によると、末端配送における自動運転車は今後5年間で急成長し、2025年には6万台に達すると予想している。
また、億欧智庫による「2021中国自動運転末端配送産業商業化の応用研究」では、配送車は量産されれば製造コストが15万元(約300万円)以下となるという。長期的な経済効果を考えると、量産後に価格が15万元(約300万円)となり、耐用年数が3.5年、維持費が年間20%とすると、1か月あたりのコストは6071元(約12.4万円)となる。したがって車両コストが5万元(100万円)とすると1か月にかかる費用は2024元(4万円)で済む。宅配業界の場合、配達員の月給はおおむね5000~8000元(約10万~16万円)である。よって自動運転の実施により負担がかなり軽減され、効率アップにつながりそうである。
(中国経済新聞)