香港、コロナ対策を緩和 感染者の自宅待機を許可

2022/07/22 15:12

オミクロンの変異体であるBA.4とBA.5による感染者数が増え続けている香港は、7月21日の新規感染者数が再び4000人を突破した。地元の感染者が4076人、渡航者によるものが299人である。現地の衛生保護センターによると、今年の2、3月ほどの勢いはないものの、感染者は2週間でおよそ2倍に増え、減少の兆しは見えないとのことである。

感染者数の増加で公立の医療体制が徐々に逼迫しており、現在の1日の診察者数はおよそ150人であるが、入院者の数は1200人ほどに達しており、病室や人手が足りなくなっている。

このため香港政府は、リスクの高い高齢者や障がい者などを守るため、8月1日より、老人ホームなどを訪問する際は48時間以内のPCR陰性証明の提示を義務付けることにした。

ただし、BA.4、BA.5に対する隔離策については緩和することになり、感染者および濃厚接触者はこれまで検疫所に移送(指定場所で隔離)されていたが、7月20日より、手洗い設備やトイレがあれば自宅待機を認めるとしている。

衛生保護センター伝染病科の張竹君主任は、「BA.4、BA.5は感染力が強く、最大級の防疫策を講じても感染のスピードを抑える程度であり、拡散を防ぐのはほぼ無理」と説明している。

(中国経済新聞)