BYDやNIO、中国EV大手が米「中国軍事企業リスト」入り 各社が反論

2026/06/11 17:30

中国の電気自動車(EV)メーカーであるBYD(比亜迪)とNIO(蔚来)は6月9日、米国防総省が公表した「中国軍事企業(CMC)リスト」に自社が掲載されたことについて、それぞれ声明を発表し、「軍事企業ではない」と反論した。

BYDは公告で、「当社は中国の軍事企業でもなければ、中国国防産業の軍民融合企業でもない」と強調し、リストへの掲載には正当な理由がないとの認識を示した。また、このリストは制裁リストではなく、掲載によって通常の事業活動や取引に影響はないと説明した。米政府調達に関する一部制限は存在するものの、同社の事業への影響は限定的であり、証券取引も制限されないとしている。

同日、NIOも声明を発表し、自社が米国防総省のCMCリストに掲載されたことについて、「正当な根拠を欠く」と主張した。NIOは、自社が中国の軍事企業でも国防産業における軍民融合の担い手でもないとした上で、リスト掲載は制裁措置ではなく、事業運営や株式取引への影響はないと説明した。さらに、米国防総省との協議を進め、必要に応じて法的措置も講じる方針を示した。

米国防総省は米東部時間6月8日、2021会計年度の国防権限法第1260H条に基づく「中国軍事企業リスト」を更新した。今回のリストにはBYD、NIOのほか、中国の自動車・電池産業チェーンを代表する企業として、CATL(寧徳時代)、CALB(中創新航)、EVE Energy(億緯鋰能)、Hesai Technology(禾賽科技)、RoboSense(速騰聚創)なども含まれた。

中国政府も強く反発している。中国外交部のLin Jian(林剣)報道官は6月9日の定例記者会見で、「中国側は米国が国家安全保障の概念を拡大解釈し、差別的なリストを設けて中国企業を不当に抑圧することに断固反対する」と表明した。その上で、「中国企業の正当な権益を守るため、必要な措置を講じる」と強調した。

今回のリスト掲載は、急速に成長する中国のEV・電池・自動運転関連企業を巡る米中間の技術・安全保障分野の対立が、さらに広がる可能性を示すものとして注目されている。

(中国経済新聞)