中国の預金残高トップ10都市 北京が首位、4都市が10兆元超え

2026/05/31 20:49

中国の都市の資金集積力を示す指標である金融機関預金残高(資金総量)の最新データが明らかになった。2026年3月末時点で、全国の上位10都市はいずれも預金残高が5兆元(約100兆円、1元=約20円換算)を超え、このうち北京市、上海市、深圳市、広州市の4都市は10兆元(約200兆円)の大台を突破した。

首位は北京市で、本外貨建て預金残高は31兆7000億元(約634兆円)に達した。前年同期比9.6%増となり、年初からの増加額は1兆1000億元(約22兆円)に上る。北京には金融監督機関や中央企業、大手金融機関、多国籍企業の地域本部が集中しているほか、上場企業数でも全国最多を誇り、強力な資金吸引力を維持している。

2位は上海市で、預金残高は24兆8700億元(約497兆円)。前年同期比13.0%増となった。上海証券取引所を擁する中国最大級の金融都市であり、多国籍企業の地域統括本部が数多く集積していることから、本社経済と金融機能の強さが際立っている。

3位の深圳市は15兆2636億元(約305兆円)で、前年同期比9.3%増となった。深圳証券取引所を中心に金融機関やハイテク企業が集まり、人工知能(AI)やスマート製造分野の企業が急成長している。今年2月には域内の上場企業数が600社を突破し、「テクノロジー・産業・金融」の融合による発展が続いている。

4位の広州市も預金残高が10兆元(約200兆円)を超えた。金融機関の預貸金残高は18兆8700億元(約377兆円)に達し、前年同期比8.7%増となった。広州は北京市、上海市、深圳市に続く4番目の「預金残高10兆元都市」となった。

5位の杭州市は8兆5657億元(約171兆円)。インターネット産業の発展を背景に成長を遂げた同市は、近年ではAIや大規模言語モデル(LLM)、産業インターネット分野でも存在感を高めている。民営経済が活発な浙江省の省都として、多くの企業本社を集めていることも資金集積を後押ししている。

6位の南京市は6兆9150億元(約138兆円)で、前年同期比14%増と高い伸びを記録した。地元上場企業の業績も好調で、資金流入の拡大につながっている。

7位の成都市は6兆8058億元(約136兆円)となった。これは2025年末時点のデータだが、前年末比8.6%増と安定した成長を維持している。

8位は重慶市で6兆3591億元(約127兆円)、9位は蘇州市で6兆0241億元(約120兆円)だった。蘇州市はトップ10の中で唯一の普通地級市であり、中国有数の製造業都市として高い資金集積力を示している。2026年第1四半期には新たに7社が上場し、上場企業数は累計290社に達した。

10位は天津市で、預金残高は5兆1744億元(約103兆円)。前年同期比7.0%増となった。

今回のランキングからは、金融機能や本社経済が発達した北京市、上海市に加え、ハイテク産業や先端製造業が集積する深圳市、杭州市などが高い資金吸引力を持つことが改めて浮き彫りとなった。中国経済の構造転換が進む中、資金の流れは都市の競争力や将来性を映し出す重要な指標として注目されている。

(中国経済新聞)