中国、1~4月の工業企業の利益が18.2%増

2026/05/29 08:30

中国国家統計局は5月27日、一定規模以上の工業企業における今年1~4月の利益総額は前年同期より18.2%増えて2兆4358.4億元であったと発表した。増加率は1~3月より2.7ポイント上昇し増えている。また4月の利益額は、前年同月比で24.7%増となっている。

  国家金融発展実験室の特別上席研究員である厖溟氏は、「4月の利益総額は前年比24.7%の増加で、3月の15.8%増より8.9ポイントも増え、改善傾向が鮮明であった。月別での急激な加速や累計での増加傾向は、工業の生産と価格の持ち直しが進む中で企業の利益が実質的に回復傾向にあることの裏付けだ」と見ている。

主要3分野における1~4月の前年比増加率を見ると、採鉱業が26.0%で1月~3月と比べて9.8ポイント増、製造業は20.4%で同じく1.3ポイント増えた。また電力、熱供給、ガス、水の生産・供給業は1.9%減であったが、落ち込み幅は1月~3月より1.3ポイント減っている。

中国民生銀行のチーフエコノミスト兼研究院院長で、中国民営経済研究会の温彬副会長は、「主力の3分野がそろって利益上昇を続けている。価格も戻って利益率が増えており、採鉱業は一段と利益が回復することになる。生産の改善や利益率の回復で、電力などユーティリティー関連業も利益の減少幅が縮小してきた。価格の持ち直しや利益率の上昇は製造業の収益性を大きく支えている」と述べている。

また一方、1~4月は一定規模以上の設備の製造業も利益が前年同期比で15.4%増と二桁成長となり、工業企業全体の利益を5.4ポイント押し上げている。

さらに、ハイテク製造業が成長をけん引しており、原材料の製造業も利益を急速に伸ばしている。1~4月、一定規模以上のハイテク製造業の利益は前年同期比で44.8%増、工業企業全体の利益を7.8ポイント押し上げた。また同じく原材料メーカーの利益は88.1%増となり、1~3月と比べて10.2ポイント上昇、工業企業全体の利益を10.3ポイント押し上げた。

そのほか、工業各社は単位あたりのコストが下がって収益性が改善している。1~4月、一定規模以上の企業の売上利益率は5.43%で前年同期より0.60ポイント増、この時期としては2023年以来の高い水準となった。

厖氏は、「全般的に見て、4月は工業各社が利益を伸ばしており、構造改革も進んで中身が改善し、工業経済の回復力が高まっている。ただし業種別で引き続き明暗が分かれており、従来型の製造業が不振で新興産業が好調だ。今後もやはり海外需要や大口商品の値動きを注視しなくてはいけない」と述べている。

また温副会長は今後の見通しについて、「工業界の利益はやはり回復ベースであるが、業種間で差異や拡大がみられる。国内を見ると、価格持ち直しや利益率の上昇といった好材料もあるが、「供給過多」という状態が続いており、利益の回復も構造的に偏りがある。また国外では、中東情勢の悪化で国際原油価格の上昇や輸入インフレが見られ、第2四半期はコストや外需、サプライチェーンへの影響が一段と鮮明になる恐れもあり、資源関連品や先進製造業が優位を占める状態が続くのではないか」と述べている。

(中国経済新聞)