中国商務部は1月20日、消費財の「下取り・買い替え促進策」により、2025年の家電類および通信機器類の商品小売額がいずれも1兆元(約20兆円)を超え、過去最高を更新したと発表した。
商務部によると、2025年は関係部門と連携し、家電製品の買い替え支援策を拡充・強化したほか、スマートフォンなどのデジタル製品を対象とする購入補助を初めて実施した。これらの施策により、消費財の買い替え政策は顕著な成果を上げたとしている。
具体的には、2025年にエアコンや冷蔵庫など12品目の家電で、下取り・買い替え台数が累計1億2900万台を超えたほか、スマートフォンなどデジタル製品の新規購入は9100万台以上に達した。統計データによると、一定規模以上の事業者における家電・映像音響機器類の小売売上高は前年比11%増、通信機器類は同20.9%増となった。国家統計局の発表では、2025年の家電類の商品小売額は1兆1695億元、通信機器類は1兆0076億元となり、いずれも過去最高を記録した。
消費の拡大と同時に、買い替え促進策の効果は供給側にも波及し、産業構造の転換や高度化、新たな生産力の育成を後押ししている。省エネルギー性能の向上も顕著で、商務部のデータによれば、買い替え対象となった12品目の家電のうち、最高水準の省エネ・節水性能を備えた製品の売上高比率は90%を超えた。
また、製品の多様化も進み、中国物品コードセンターの統計では、2025年に12大分類の家電製品で新たに約17万7800種類が追加され、前年より28.89%増加した。技術面では、「第5世代移動通信(5G)と産業用インターネット」を活用した生産体制により、家電メーカーの受注から納品までの期間が大幅に短縮されたほか、スマートフォン分野でも撮影性能、電池の持続時間、人工知能(AI)機能などで技術革新が進み、製品の付加価値が高まっている。
買い替え促進策は、国民生活の向上と企業支援の両面でも効果を上げている。商務部のデータでは、補助対象となったスマートフォンのうち、中価格帯および高価格帯モデルの割合が72.5%を占め、消費の高度化と消費構造の改善が進んでいることがうかがえる。
さらに、家電やデジタル製品の購入補助を利用した60歳以上の高齢者は延べ1500万人を超え、高齢者向け消費市場の拡大にも寄与した。制度に参加した店舗数は全国で100万店以上に達し、下取り・買い替え対応の家電店が集まる商業地区では、半径1キロ圏内の関連店舗の消費額が30%以上増加したとの調査結果も示されている。
消費の活性化を起点とする買い替え促進策は、内需拡大にとどまらず、産業の質的向上や地域経済の活性化を同時に促す重要な政策手段として、その役割を一層強めている。
(中国経済新聞)
