1月20日、中国国务院新聞弁公室が記者会見を開き、中央経済工作会議の精神を徹底し、「第十五次5カ年計画」(十五五)の良好なスタートに向けた状況を説明した。この中で国家発展改革委員会の王昌林副主任が、国家級のM&A(合併・買収)ファンド設立を研究すると発表した。
政府は国家創業投資基金の業界における模範的役割をさらに発揮させると同時に、国家級M&Aファンドの設立を検討する。政府系投資ファンドの布局計画と投資方向の指導を強化し、起業・イノベーション・創造を促進することで、新質生産力の育成と発展を加速させる方針だ。
王昌林副主任は、実体経済を経済発展の重点に置き、現代化産業システムの構築を急ぐ必要性を強調した。実体経済は産業の転換・高度化に対応するため、イノベーションを通じて新しい供給と雇用を生み出す。中国経済は智能化・緑色化・融合化の方向を堅持し、重点産業の質的向上とグレードアップを進めると同時に、新興産業と未来産業を大規模に育成・拡大する。「人工智能+」行動の深化もその一環である。
こうした産業構造の高度化と新質生産力の形成において、M&Aを通じた産業再編・統合が極めて重要になる。既存企業の統合や優良資産の再配置によって、資源の効率的活用と競争力の強化を図る狙いがある。
現在、国家創業投資基金は起業・イノベーション分野で一定の役割を果たしているが、M&A分野では専用の国家レベル大型ファンドが存在しない。新設を検討する国家級M&Aファンドには以下の効果が期待される。戦略的産業における企業統合の加速、テクノロジー・イノベーション企業の成長ステージに応じた資金供給の補完、産業チェーンの上下流連携や横断的統合の推進、新質生産力形成に必要な耐心資本のさらなる供給。
政府投資ファンドの計画的な配置と誘導を通じて、民間資本も巻き込み、より大規模な産業再編を実現する狙いである。
今回の発表は、2025年12月の中央経済工作会議の精神を具体化したものであり、「十五五」初年度である2026年の経済政策の方向性を強く示している。中国経済は「質の有効な向上」と「量の合理的な成長」の両立を目指しており、国家級M&Aファンドの設立研究はその重要な一手となる。
今後、設立の具体的なスケジュール、規模、出資構造、運用主体などが明らかになる見込みだが、多くの専門家と市場関係者は、この動きが中国の産業競争力強化と資本市場の成熟に大きな影響を与えると見ている。
中国経済は新たな成長ステージへの転換期にある。国家級M&Aファンドの登場は、起業支援から産業統合支援への政策重心のシフトを象徴する動きと言える。
(中国経済新聞)
