無錫、高級ホテルが再び流札――起拍価格は約90億円、評価額の約56%まで下落

2026/01/13 17:15

江蘇省無錫市の大型複合施設「無錫万達文化観光城(無錫万達城)」内にある高級ホテル不動産が、再び入札不成立となった。

1月13日、京東オークションが公表した情報によると、同市浜湖区に位置する「無錫雪浪宋品ホテル」は、起拍価格4.362億元(約90億円)で競売に付されたものの、応札者がなく流札となった。評価額は約7.78億元(約160億円)に達しており、起拍価格は評価額の約56%にまで引き下げられている。

この物件が競売にかけられるのは今回が初めてではない。2025年9月20日および同年10月10日にも競売が実施され、当初の起拍価格は5.452億元(約112億円)だったが、いずれも応札者が現れず流札となった。その後、価格を約1.09億元(約22億円)引き下げて臨んだ今回の競売でも、買い手はつかなかった。

対象となった資産は、無錫融創城投資有限公司が保有する不動産で、所在地は浜湖区の縁溪道と南湖中路の交差点北西側。東は縁溪道、西は無錫融創文化観光城の会議センター、北は太湖ショー会場、南は南湖中路に接している。土地用途は卸売・小売用地で、敷地面積は約15万5,000平方メートル、建築面積は約3万9,000平方メートル。土地使用期限は2055年7月までとされている。

同物件は2019年に完成した鉄筋コンクリート造の低層建築で、現在は「無錫雪浪宋品ホテル」として運営されている。宿泊、飲食、スパ、プール、ウェルネス施設などを備えた別荘型の高級リゾートホテルで、建物は地上2~3階建て、地下1階は駐車場および設備フロアとなっている。江南や徽州(安徽)地方の伝統建築様式を取り入れたデザインが特徴だ。

ホテルは23棟の中庭付きヴィラで構成され、全77室のスイートルームを有する。「問林」「飲溪」「尋園」「観湖」の4つのテーマに分かれ、湖畔に沿って配置されている。室内は山水画の美意識を取り入れた設計で、屋外には舞台、築山、東屋などが設けられ、各棟には専用のプライベートガーデンが付属する。客室は1ベッドルームから3ベッドルームのヴィラに加え、7ベッドルームを備えた貴賓棟まで、多様な構成となっている。

無錫万達城は、総敷地面積202ヘクタール、延べ床面積340万平方メートル、総投資額は400億元超(約8,200億円超)という大規模プロジェクトで、文化・観光関連だけでも210億元(約4,300億円)が投じられた。商業施設「万達茂」をはじめ、大型屋内外ショー、テーマパーク、リゾートホテル群、バー街などで構成されている。

かつて大連万達集団は、同プロジェクトについて「世界一流の設計水準で無錫の文化要素を融合し、独創性と唯一性を兼ね備えた文化観光プロジェクト」と公式サイトで紹介していた。展示センターには、宜興の紫砂壺をモチーフにした高さ38メートルの巨大建築も設けられている。

しかし2017年7月、万達グループは事業戦略の転換を進め、融創中国との共同発表を通じて、76のホテル資産を総額335.95億元(約6,900億円)で売却。さらに13の文化観光プロジェクトの91%の持分を融創に譲渡し、その中には無錫万達城も含まれていた。

今回の再流札は、中国不動産市場の調整局面が続く中で、大型文化観光資産や高級ホテルに対する投資意欲が依然として低迷している現状を浮き彫りにしている。今後は、さらなる価格見直しや用途変更を含む再編策が検討される可能性もありそうだ。

(中国経済新聞)