中国6部門が新方針を発表、水泥・ガラスの新規生産能力を厳禁

2025/09/25 07:30

中国工業・信息化部など6部門は9月24日、「建材業界安定成長工作方案(2025—2026年)」を共同で発表した。今回の方案では、2026年までに中国のグリーン建材産業の売上高を3000億元以上に拡大する目標を示し、業界の高品質発展を方向付ける多角的な施策が打ち出された。

方案の最大のポイントは、セメントやガラスの新規生産能力を厳しく禁止することにより、伝統的な過剰生産が引き起こす悪性競争を根源から抑制する点にある。

また、先進セラミックスや超硬材料といった戦略的産業を重点的に支援し、業界を「規模重視」から「高技術・高付加価値」へと転換させる方針を示した。

さらに、建材企業のデジタル化とグリーン化を融合的に進めることで、効率性を高めつつ環境対応力を強化。これにより、一連のグリーン・スマート工場を育成していく。

内需面では「グリーン建材下郷」活動を展開し、農村や地方での消費需要や公共需要を喚起。国外では国際協力を深化させ、中国の建材製品・技術・標準を海外市場へと広げ、安定した業界運営と構造最適化を図る。

注目されるのは、「六零」デモ工場の育成計画である。これは「外部電力ゼロ」「化石燃料ゼロ」「一次資源ゼロ」「カーボン排出ゼロ」「廃棄物排出ゼロ」「一線労働者ゼロ」を指標とし、未来を先導する建材産業のモデルを構築する試みだ。

今回の方案は、中国建材業界の構造改革を一層深化させ、国際競争力を備えた新たな成長局面を切り拓くものと期待される。

(中国経済新聞)