中国の張玲玲氏、国連上訴裁判所判事に選出 44歳で第1位当選の快挙

2025/11/18 15:00

国連総会第80会期は11月17日、国連上訴裁判所および争議裁判所の判事選挙を実施し、中国の張玲玲氏が上訴裁判所判事に第1位の得票で選出された。任期は7年間で、2026年7月1日に始まる。

44歳の張氏は、今回の上訴裁判所判事選挙でアジア太平洋地域からの唯一の候補者だった。国連内部司法理事会からの正式推薦を受けて立候補し、加盟国から広く支持を得た。

今年10月21日の国連総会第六委員会(法務委員会)では、中国の耿爽代表が各国に向けて張氏の経歴と能力を紹介し、同氏が候補者として推薦されていることを説明していた。

張玲玲氏は、中国最高人民法院で15年間にわたり高級法官を務め、数千件の事件を審理してきた実績を持つ。複数の司法解釈の起草にも携わり、60本を超える法学論文や著作を発表するなど、理論・実務の双方に精通した中国人女性法官の代表格とされる。

国連上訴裁判所は、2009年に総会決議62/228によって設立された国連内部司法機関で、7名の判事がニューヨークの国連本部で勤務している。国連職員の権利保護や国連システムの法の支配を支える重要機関として機能している。

張氏の選出は、国連内部司法におけるアジア太平洋地域の存在感強化にもつながるとみられる。

(中国経済新聞)