9月12日、潮流玩具ブランドのポップマートは、自社のジュエリーブランド「popop」から初の足金シリーズを発売した。今回登場したのは同社人気IP「Baby Molly」をモチーフにした新作で、黄金ビーズやペンダント、金条、インテリア用の置物など多彩なラインアップを揃えている。価格帯は980元(約2万580円)から5万6800元(約119万2800円)と幅広い。

中でも最も高額なのは、約41グラムの「BABY MOLLY 抱抱奶瓶」金製置物で、価格は5万6800元(約119万円)に達する。販売方式は老舗の金製品ブランドと同様、「金価格+加工費」ではなく、価格が相場に連動しない“一口価格”制を採用している。
同ブランドは現在、北京と上海の2店舗のみで販売しており、オンラインでの取り扱いは始まっていない。公式ミニプログラムによると、製品のグラム当たり価格は1300~1800元(約2万7300~3万7800円)に集中している。例えば、重さ3グラムの「BABY MOLLY 宇宙を抱く」金条は4080元(約8万5680円)、1グラムの元宝ペンダントは1780元(約3万7380円)、0.6グラムの筆型ペンダントは1080元(約2万2680円)で販売されている。
しかし、従来のポップマート新作が発売直後に即完売となる熱狂ぶりとは対照的に、足金シリーズは発売初日から落ち着いたスタートとなった。北京国貿店のスタッフによると「発売日には多くの来店客が相談に訪れたが、行列や即完売といった現象はなかった。とはいえ在庫数は多くないため、購入希望者は早めに来店したほうがよい」と話す。

ポップマートはこれまで、S925シルバーや貝パール、ジルコニアといった比較的安価な素材を用いたジュエリーを中心に展開してきた。価格帯は319元(約6699円)から2699元(約5万6679円)で、パンドラやスワロフスキーといったライトラグジュアリーブランドを意識したものだった。
同社の財務データによると、2024年のIP関連グッズ収入は前年比67%増となり、総売上高の29%を占めた。創業者の王寧氏は「さまざまなカテゴリを通じて新しい可能性を広げていきたい。ジュエリーはその中でも重要な挑戦のひとつ」と語っている。
(中国経済新聞)