ライブコマースに支えられた雲南省の「切り花経済」、好調続く

2025/08/26 07:30

伝統の風習である旧暦の七夕を前にした中国の雲南省では、切り花の売れ行きが大変好調である。大手の通販サイトは取引額が増える一方で、「切り花経済」が活況である。省の商務庁によると、ここ3年間は取引数量が増え続けており、中でもライブコマースによるものが7割近くに達している。

雲南省最大都市の昆明で、切り花の取り扱い量が省内の80%以上を占めるという斗南のフラワーマーケットは今年の夏、大勢の買い物客が詰めかけている。中に入るとまるで七色の花畑に置かれた気分になり、数千種類の花が並んで目移りするほどである。

観光客が昆明の斗南花卉交易市場で生花を購入する

昆明の国際花卉取引所では、せり時計の画面に様々な花の情報が表示され、数百人の買い手が端末を使って花選びをしている。取引所の副総経理である汪洋氏によると、取引量は連日700万本を超え、多い時には1100万本以上に達するという。このうち30%以上が大手通販業者やライブ配信スタッフに競り落とされ、通販サイトまたはライブスタジオで販売されている。

取引所の近くでは最近、生け花のライブ配信スタジオが随分と増えており、毎日様々なサイトから販売されている。昆明夢境供応鏈の配信拠点では、多数のスタジオでバラやユリなどを扱っている姿が見える。

同社の代表である陳永海氏によると、切り花のライブコマースはここ2年ほどで急激に増えており、今年1~7月はTiktokでのPRが功を奏して6000万元以上を売り上げたという。「旧暦の七夕を前に『市場の練り歩き配信』や『切り花倉庫ライブ配信』といった新たな試み実施して売れ行きは大変よく、このところ売上高は連日50万元以上」とのことである。

昆明夢境サプライチェーン有限公司のライブ配信基地で、配信者が生花を販売している。

雲南省商務庁Eコマース・情報化局の陳厚友副局長によると、ライブコマースは切り花の売れ行きを大きく後押ししており、今や販売増の原動力になっているという。省内では今もライブコマースが活況で、Tiktokでは1日平均の販売量が55万件に達している。新華社の報道でした。

(中国経済新聞)