8月25日、上海ディズニーリゾートは、2025年10月中旬より、上海ディズニーランドのチケット価格体系を調整し、現在の475元(5,225円)から799元(8,789円)の価格帯に新たな中間価格帯を追加すると発表。最高価格と最低価格は据え置きとしつつ、来園者に多様な選択肢を提供するこの変更は、年間を通じた来園者数のバランスを保ち、快適なパーク体験を向上させることを目指す。
現行のチケット価格は475元(5,225円)、599元(6,589円)、719元(7,909円)、799元(8,789円)の4段階だが、10月中旬よりこれに新たな中間価格帯が追加。具体的な価格は未発表だが、既存の価格枠内で柔軟な選択肢を増やすことで、来園者の予算やニーズに応じたチケット購入が可能。上海ディズニーリゾートは、引き続き30日前の価格カレンダーを公開し、来園者が事前にチケット価格を確認できるようにする。

この新たな価格体系は、繁忙期と閑散期の来園者数を調整し、アトラクションの待ち時間短縮や園内の混雑緩和を図る狙い。リゾート側は、「多様な価格帯により、来園者が自身の予定に合った最適なプランを選べる」と説明。
上海ディズニーランドは、特定の客層向けに割引施策を継続。3歳から11歳の子ども、60歳以上の高齢者、障害のある来園者は、チケット価格が25%割引。また、3歳未満の乳幼児は無料で入園可能。さらに、2日連続で来園する場合、2デーチケットが1デーチケットの合計額の90%で購入でき、10%の割引が適用。
加えて、2025年9月13日から19日の観光フェスティバル期間中には、特別な「午後チケット」を導入。15:00以降に入園可能なこのチケットは、観光客に手頃な価格でパークを楽しむ機会を提供。チケット購入にはパスポート情報の登録が必要で、公式ウェブサイトやWeChat Payなどのキャッシュレス決済が推奨される。
上海ディズニーランドは、2016年の開園以来、定期的にチケット価格を調整。今回の変更は市場ニーズに応じた柔軟な価格戦略の一環。過去のデータによると、2023年の端午節期間中にはピーク日のチケット価格719元(7,909円)でも1日あたり7万人以上が来園し、依然として高い人気。一方で、閑散期には価格を下げる施策も実施されており、例えば2023年9月にはスタンダードチケットを499元(5,489円)から370元(4,070円)に引き下げた実績がある。
今回の新たな中間価格帯の導入は、来園者により細やかな価格選択肢を提供し、特に予算を重視する家族連れや若年層の来園を促進する可能性。業界関係者は、「価格の多様化は、混雑緩和だけでなく、幅広い客層の取り込みに寄与する」と評価。
(中国経済新聞)