上海市中心部の黄浦区に位置する高級マンション「上海壹号院」は、8月23日に第5次販売として66戸を発売し、わずか1時間で完売、売上高48億元(約9876億円)を記録した。これにより、2025年の累計売上は220億元(約4兆5240億円)を超え、全国単一プロジェクト売上トップの地位を維持している。

「上海壹号院」は2024年8月の初回販売以来、5回の販売で総額約240億元(約4兆9368億円)の売上を達成。初回販売時の平均価格は1平方メートル当たり17万元(約349万円)だったが、その後価格は着実に上昇。最新の第5次販売では平均価格が1平方メートル当たり19.8万元(約407万円)、戸当たり平均総額7300万元(約15億円)に達した。
今回の第5次販売では、315~1115平方メートルの大規模ユニット66戸を発売。4日半の申し込み期間で申込率200%超を記録し、圧倒的な需要を示した。
「上海壹号院」は、中信金融資産、新湖、融創が共同開発し、黄浦区の中心部に位置。総建築面積約43万平方メートルで、風貌ヴィラ、超高層タワー、昼錦公園、風貌商業施設など多様な形態を包含する。上海市心の希少な立地と高級仕様が、富裕層や投資家の注目を集めている。

中国国家統計局が8月15日に発表した2025年7月の70大中都市の住宅販売価格動向によると、一線都市(大都市)の新築住宅価格は前年比1.1%下落したが、下落幅は前月比0.3ポイント縮小。一線都市の中で上海のみが前年比6.1%上昇を記録。月次では、一線都市の新築住宅価格は0.2%下落したが、下落幅は前月比0.1ポイント縮小し、上海は0.3%の上昇を示した。このデータは、上海の不動産市場の堅調さを裏付ける。
「上海壹号院」の記録的な販売速度と高価格帯は、上海の高級不動産市場の強さを象徴。限られた供給と高い需要が、価格上昇と即時完売を支えている。
(中国経済新聞)