重慶市の自動車輸出が堅調に拡大 EV輸出は7割超の高成長

2025/12/15 08:30

中国・重慶税関がこのほど発表した統計によると、今年1~10月の重慶市における自動車の輸出額は402億2,000万元に達し、前年同期比で13.6%増加した。このうち、電気自動車(EV)の輸出額は116億5,000万元となり、前年比72.1%増と大幅な伸びを示している。

こうした成長の背景には、重慶市に集積する完成車製造拠点としての強みや、新エネルギー車分野に対する政策的支援、さらには技術力の向上がある。とりわけEVは、各国で進む環境規制の強化や需要拡大を追い風に、輸出の主力品目として存在感を一段と高めている。

重慶果園港国家物流拠点に位置する鉄道貨物の魚嘴駅(ぎょしえき)に隣接した完成車物流基地では、「重慶製」の新エネルギー車が次々と積み込まれ、「渝車」専用列車によって海外市場へと送り出されている。鉄道と港湾を組み合わせた複合輸送体制は、輸送効率の向上とコスト削減に寄与し、自動車輸出を支える重要なインフラとなっている。

重慶市は今後も、新エネルギー車を中心とする高付加価値製品の輸出拡大を進め、内陸部における対外開放の中核都市としての役割をさらに強化していく方針だ。

(中国経済新聞)