中国、日本元自衛隊統合幕僚長・岩崎茂氏に対する制裁を発表

2025/12/15 12:00

12月15日、中国外交部は、日本自衛隊の元統合幕僚長である岩崎茂氏に対する反制裁措置を発表した。この決定は同月15日に公表され、即日施行された。中国側は、岩崎氏が「台湾独立分裂勢力と公然と結託し、一つの中国原則および中日間の四つの政治文書的精神に严重に違反し、中国の内政に干渉し、主権と領土一体性を損なった」と指摘している。
具体的な制裁内容は以下の通りである:
1、中国国内にある岩崎氏の動産、不動産その他の財産を凍結する。
2、中国国内の組織・個人に対し、岩崎氏との取引・協力などの活動を禁止する。
3、岩崎氏に対するビザ発給を拒否し、入境を禁止する(香港・マカオを含む)。
これらの措置は、『中華人民共和国反外国制裁法』の関連条項に基づくもので、中国は台湾問題における外国の介入に対して強い姿勢を示している。これは、今年に入って日本参議院議員の石平氏に対する制裁に続くもので、台湾関連で日本側人物への反制が相次いでいる。中国側は、これにより「台湾問題への日本の介入を容認しない」という決意を強調している。
岩崎茂氏は1953年2月3日、岩手県岩手郡岩手町出身。防衛大学校を卒業後、1975年に航空自衛隊に入隊した。戦闘機パイロットとして活躍し、ロシア機や中国機に対する領空侵犯措置(スクランブル発進)を約100回経験するなど、豊富な実戦経験を積んだ。
第2航空団司令、航空総隊司令官、第31代航空幕僚長を経て、2012年、第4代統合幕僚長に就任(自衛隊制服組のトップ)。2014年に退官後、防衛・安全保障分野での知見を活かした活動を続けている。
岩崎氏の台湾との関わりが深まったのは、2025年3月のことである。台湾の行政院は、岩崎氏を政務顧問に任命した。これは、自衛隊の元トップが台湾当局の役職に就く異例の事例で、任期は1年。

(中国経済新聞)