第7回AI製品・応用技術展(AI Product & Application Expo、通称「2025年AI博覧会」)が、31日蘇州で開幕した。主催は次世代AI産業技術革新戦略同盟(AITISA)。今年の博覧会は「エンボディッド・インテリジェンス」「デジタル変革」「産業用AI」などの注目テーマを掲げ、展示会やフォーラム、マッチングイベントなど多彩なプログラムを通じて、業界間の協力や技術革新、異分野間の連携を促進することを目的としている。AIの進化や産業構造の変化を巡る議論をリードする場にもなっている。

開幕式では、「2024–2025年度 次世代AI開発年次報告書」「2024–2025年度 中国都市AI開発指数報告書」「AI産業投資動向と開発報告書」の3つの主要レポートが発表された。これらは中国におけるAIエコシステムの進展状況を示す重要な指標とされている。また、2025年AI技術リーダー人材定着プロジェクトの表彰式、第3回AI製品・応用イノベーション・起業コンテスト、および第2回「祖沖之賞(Zu Chongzhi Award)」の人工知能部門受賞式も行われた。
新製品発表会では20件以上の注目技術が披露された。展示エリアには「ブラック・テック(Black Tech)」体験ゾーンも新設され、20社以上の企業が没入型デモを展開、200件以上の最新技術を紹介した。来場者がその場で製品を購入できる仕組みも導入され、先端イノベーションと現実の消費体験の融合が図られた。
また、イベントは上海で開催される世界人工知能大会(WAIC)との連携も強化。人材交流、シナリオベースでの応用展開、リソース共有などを通じて、長江デルタ地域におけるAI発展の相乗効果を目指している。これにより、蘇州は「AI+」応用の全国モデル都市としての存在感を高めている。

蘇州工業園区は、2017年からAIおよびデジタル産業をけん引するエンジンとして機能してきた。基礎研究から応用実装、産業集積まで一貫したエコシステムを形成しており、近年は「AI+」戦略のもと、基盤モデルやエンボディッドAIといった次世代技術に注力。複数の国家研究機関やイノベーション拠点を有し、国内外の主要AI企業の誘致にも成功している。現在、園区内ではAIを軸とした産業クラスターが形成されつつあり、その市場規模はすでに1000億元を超えている。
ソース: AI PRODUCT & APPLICATION EXPO
(中国経済新聞)