新華社の報道によると、中国初の電磁カタパルト(電磁式射出装置)を搭載した航空母艦「福建艦」の就役・軍旗授与式が、11月5日、海南省三亜の軍港で行われた。式典には中国共産党中央総書記であり、国家主席・中央軍事委員会主席の習近平氏が出席し、授旗後に艦上を視察した。

秋晴れの三亜港には、満艦飾を掲げた福建艦が堂々と停泊。隣には「山東艦」が並び立ち、海軍部隊や建造関係者など約2000人が整列した。午後4時30分、国歌の斉唱とともに五星紅旗が掲揚され、儀仗兵が「八一軍旗」を掲げて主席台へ進む。習主席は福建艦の艦長と政治委員に軍旗を授与し、記念撮影に臨んだ。
式典後、習主席は福建艦に乗艦し、中国の空母建設の進展や、電磁カタパルト運用の状況などについて報告を受けた。広々とした飛行甲板には、艦載戦闘機「殲-35」「殲-15T」や早期警戒機「空警-600」などが並ぶ。習主席は甲板上で装備や機能の説明を受け、パイロットたちと交流しながら、電磁カタパルトの性能や利点について質問。実際の射出デモンストレーションも視察した。
その後、艦島に上って飛行指揮所を確認し、操艦室では航海日誌に署名。さらに自らが導入を決定した電磁カタパルトの統合制御室を視察し、ボタンを押して無人のカタパルト装置を作動させる場面もあった。

習主席はまた、艦内の食堂や兵員居住区を訪れ、将兵の生活環境を視察。「各自の職務に励み、戦う能力を高め、福建艦の戦闘力向上に貢献してほしい」と激励した。
視察の終わりには、甲板や岸壁に整列した全乗組員が「党の指揮に従い、戦いに勝ち抜き、優れた作風を発揮する」と唱和し、習主席を見送った。
(中国経済新聞)
