ファーウェイ、全固体電池の特許を発表 容量は一般電池の10倍で走行距離3000KM以上

2025/05/8 11:30

ファーウェイはこのほど、容量が大幅にアップし電気自動車(EV)の連続走行距離が飛躍的に増大する全固体電池の特許を発表した。

「硫化物の混入およびその調合方法、リチウムイオン電池」というこの特許は、硫化物を混入することで電池の安定性や耐用年数が飛躍的に向上させるものである。具体的には、硫化物に窒素元素などを混ぜて金属リチウムにおける負極と電解質の有害な化学反応を抑制する。

ファーウェイの記述によると、この全固体電池はエネルギー密度が従来のリチウムイオン電池を圧倒し、容量が一般の電池の10倍という。よって、同じ大きさでより多くのエネルギーを蓄えることになり、EVに搭載すれば連続走行距離が3000キロメートル以上に達し、「距離への不安」が一気に解消するので普及や利用も広まる。

このような容量や走行距離拡大以外のメリットとして、安全性やリサイクル性などが挙げられる。全固体の電解質とすることで、液体電解質のように液漏れや発火の危険性もなく、劣悪な条件でも安定的に稼働する。また充放電のサイクルも大幅に増え、耐用年数がさらに延びる。

また用途についても、EVだけでなく蓄電や家電製品など広範囲に使える。ハイレベルなエネルギー密度や寿命を武器したファーウェイの全固体電池は、エネルギー貯蔵技術における重要な存在となるだろう。

(中国経済新聞)