日本の投資家であるソフトバンクグループ創業者兼社長の孫正義氏は、トランプ氏の米国大統領就任式2日目、ホワイトハウスでトランプ氏立ち会いのもと、OpenAIのCEOであるサム・アルトマン氏と共同記者会見を行い、対話型AI 「ChatGPT 」を開発・運営するOpenAIに250億ドルの追加投資を行ったことを発表した。
中国の対話型AI 「DeepSeek 」(ディープシーク)が世界的な話題になっているのに、なぜ孫正義はChatGPTに出資したのか?
孫正義はタイムラグに苦しんだという説がある。 というのも、彼がOpenAIへの250億ドルの投資を発表する前日、DeepSeekは最新モデル「R1」をリリースし、アメリカ社会から注目を集めたばかりだったからだ。 もし「ディープシークの嵐」が半月早く訪れていれば、孫正義はChatGPTへの投資に慎重になり、代わりにDeepSeekを受け入れたかもしれない。
しかし、孫正義は初期の頃、中国への投資に熱心だったという話もある。彼が最も成功した投資はアリババへの投資で、数千倍の利益を貰った、一時はアリババの株式の30%を占めていた。 その後、ネット配車プラットフォーム企業「DiDi(ディディ)」に多額の投資を行い、DiDiの筆頭株主となったが、DiDiの米国上場後、孫氏は莫大な利益を得ることができたはずだった。 しかし、中国の機密データが米国に入手されることを恐れた中国政府がDiDiの上場廃止を命じたため、孫正義の投資は失敗に終わった。 その後、孫正義は中国への投資に対する気持ちを高めることができなかった。 そのため、DeepSeekがChatGPTを上回ったとしても、孫正義はDeepSeekに慎重になると推測される。
今、孫正義は米国に賭けている。
(中国経済新聞)