中国は不動産市場の回復を促すため、大規模な旧市街地改修計画を実施する

2025/01/20 17:30

中国の不動産市場が極度に落ち込んでいることを背景に、政府は不動産を活性化させるため、大規模な「都市の村」改築と老朽化した建物の改築プロジェクトを実施することを決定し、2025年までに、中国は大規模な取り壊しと移転の時代を迎えることになる。
住宅建設部の情報筋によると、2024年、中国政府は省・直轄市レベル以上の都市に対し、旧市街地の「都市の村」や老朽化した工場、街区の改修を実施するよう求めるという。2024年の中央経済工作会議で、この政策は「実施を加速させる」ことが求められた。2025年1月には、地方レベルの都市も旧市街地リノベーションプロジェクトを開始し、2025年には、「都市の村」リノベーションプロジェクトの数は全国で1760に達し、新築住宅戸数は当初計画の100万戸から300万戸に増加すると予想されている。
中国の不動産市場が下落を続けていることを背景に、中国政府は政府主導の都市リノベーションが不動産市場の回復を後押しし、下落の一途を止めることを期待している。
不動産市場は中国経済の三本柱のひとつとされてきたが、不動産市場は60以上の産業分野に関わり、建設、建材、家電、自動車などの消費に直接影響を及ぼすものであり、さらに重大なことは、不動産市場の低迷により、多くの地方都市で政府の土地売却収入が大幅に減少し、財政収入が悪化していることである。そこで中国政府は、行政手段によって不動産市場の回復を促し、現在直面している一連の経済・社会問題を解決することを期待して、「旧市街地改造計画」を開始した。

(中国経済新聞)