戦略投資会社3社が蔚来控股に約670億円を追加出資

2024/10/2 07:30

電気自動車(EV)メーカーの蔚来(NIO)は9月29日、いずれも蔚来控股の株主となっている合肥建恒新能源汽車投資ファンドパートナー(有限パートナー)、安徽省高新技術産業投資、国投招商投資管理の3社と投資協定を結んだと発表した。

これによると、3社が現金33億元(約670億円)を追加出資して蔚来控股の新規発行株を購入し、蔚来も100億元(約2030億円)で蔚来控股の新規発行株を購入する。

蔚来およびその関連会社への融資としては、今年5月に湖北省の蔚来能源投資が武漢の光創新興技術の一期分創業投資ファンドパートナー(有限パートナー)などから15億元(約304億円)の投資を獲得している。蔚来の会長でCEOである李斌氏は、「融資の後でも蔚来能源の株式を約90%保有している。蔚来能源による独自の融資計画が始まっており、自動車メーカーや投資家からの投資にはオープンな姿勢だ」と述べた。

蔚来はここ数か月間売上が好調であり、月間販売台数が立て続けに2万台を超えている。2024年第2四半期の決算によると、売上高は前年比98.9%増、前期比76.1%増の174.5億元(約3542億円)で、完成車による利益率は前年同期より6ポイント、前期より3ポイント増えて12.2%となっている。

蔚来は第3四半期について、「目安として納車台数は6.1万台~6.3万台、売上高は191.1億元~196.7億元(約3879億円~3993億円)で、いずれも過去最高となる」と表明している。

蔚来はまた最近、2つ目のブランド「楽道」の納車を始めている。ファースト車種となった「L60」は店あたりの平均注文数が180件で、納車期間は12~16週間という。李氏は、「利益は15%、月間2万台はいける。こうなれば利益を生み出せる力がつく。今の一番の課題は生産と納車だ」と述べた。

このところ、海外の有名投資会社が相次ぎ蔚来への評価を上げている。「モルガンチェース」は蔚来の決算発表後、ADRのレベルをオーバーウェイトに引き上げ、目標株価を8ドル(約1139円)としたほか、ドイツ銀行は「L60」の売値が十分戦えるものと見て、楽観的な予測をベースに蔚来の香港での目標株価を65.5香港ドル(約1200円)から72香港ドル(約1319円)に引き上げている。

(中国経済新聞)