中国は2024年の端午節の連休中、文化や観光市場はほぼ順調に推移し、文化観光省のデータセンターによると国内旅行をした人の数は前年同期より6.3%増えてのべ1.1億人で、観光客の消費額は同じく8.1%増の403.5億元(約8739億円)であった。
連休中は各地で特色あるイベントや新たな催し物、市民支援措置が打ち出され、大衆文化や観光ライフに花を添えた。陝西省では入場券割引や格安マンション、スペシャルグルメなどが発表され、文化や観光関連のイベントが600件以上あった。上海では「文化財見学、美術展鑑賞、観劇、コンサート、イベント参加、情操教育、景勝地巡り、グルメ味わい」という8つのカテゴリーで計200件のイベントを実施した。福建省は、地域の文化関連イベント640件以上と市民支援措置140件以上を打ち出し、内モンゴル自治区は学生などを対象に「青春テーマの卒業旅行」といったプランを発表した。
ペーロン、ちまき、民謡、クラシック音楽など、祭日ムード溢れる文化と観光が十分に一体化した。広東省、湖南省、浙江省、貴州省、雲南省などではペーロンの大会が行われ、湖北省武漢では文化・観光シリーズイベントとして「武漢めぐり」が行われた。河南省では伝統芸能の出し物や端午節の習俗など没入型の場を通じて文化の魅力を味わってもらい、安徽省では花劇楼のシチュエーションコメディ、没入型のミニ体験ドラマなどが演じられ、江蘇省ではイベント「水韵江蘇·楽購非遺」が行われた。さらに各地で伝統民俗や民間芸術が博物館、美術館、図書館、劇場、映画館などで取り入れられ、文化と観光を一体化した場面を作り上げている。
この連休は地元レジャー、または近場旅行といった形が主流で、郊外での水遊び、果物狩り、農業体験、キャンプなどが人気を集めたほか、カルチャーセンターや繁華街も憩いの場になった。国家級のナイトイベントや観光消費エリアで、その場に応じた伝統芸能の出し物や工芸品の市など、端午節に合わせた催しも行われ、引き続き夜間の経済活動として盛り上げた。
柔軟で個性的な行楽をする人が一段と増えており、スローな旅行や味わい体験、ゆったりレジャーの中で暮らしをエンジョイしている。また若者たちが、ドライブや避暑ツアーとして雲南省、青海省、甘粛省、内モンゴル自治区、貴州省などへ足を向けた。「映像+観光」というスタイルも生まれ、TVドラマ「私のアルタイ」の影響で新疆ウイグル自治区のアルタイやイリ州ニルカ県などへのドライブも人気だった。さらに北京のユニバーサルリゾートや上海のディズニーリゾート、珠海の長隆リゾートなどでは「入場券+宿泊」がセットのフリープランも好評だった。
(中国経済新聞)