中国からオーストラリアへの観光客がコロナ禍前の51%まで回復 ATE参加社数は中国が最多

2024/05/24 13:30

オーストラリアで5月19日~23日、44回目となる旅行商談会(ATE24)が行われ、公式発表によると旅行会社600社からバイヤー714人が参加し、これらはともに過去最高であった。中でも今回は中国から過去最高となる151の旅行会社や業界の代表が参加しており、国別で最大の参加規模となった。

オーストラリア政府観光局の局長でマネージングディレクターであるフィリパ・ハリソン氏(Phillipa Harrison)は、「海外旅行者の数が増え続けている中、最新のデータでは外国からの観光客数は2019年のレベルに迫っている。ATE24はオーストラリアの旅行業界や世界のバイヤーの交流の場となっているほか、互いに深く知り合って長期的な提携関係を築くものである」と述べた。現地の旅行業界はこのイベントで最新の観光プランやサービスを披露し、各地のバイヤーと直接話し合ってマーケットの反応を聞いているという。

オーストラリア観光局の最新データによると、2024年2月の外国人観光客数はコロナ禍前の同期の93%まで回復しており、2024年末にはほぼコロナ禍前に戻ると予想されている。

2019年の時点では、国別で来訪者数や消費額が最も多かったのは中国であった。オーストラリア観光局によると、インバウンドの中で中国からの来訪者が15%にあたる144万人で、現地での消費額は124億豪ドル(約1.29兆円)であった。また今年は3月現在で、中国からの来訪者数はコロナ禍前の51%まで回復している。

ビクトリア州観光局によると、中国については現在、1人当たりの観光消費額が最も多く、来訪者数は国別で2位となっており、購買力が非常に強いと見ている。

現地の関係者によると、「中国人を呼び寄せるのに、スポーツや文化に関するツアーやワイン、グルメのツアーなどが主な手段である」と述べた。ただし、ビジネス的には好機であるが、航空便の国際線がまた完全には戻っていないので人気の見込める場所への直行便が少ないこと、またテーマツアーでの中国語サービスがまだ不十分であるなど、課題も存在する。両国の旅行会社で話し合いながら改善しなくてはならない部分である。

(中国経済新聞)