中国の大手動画配信プラットフォーム「Bilibili」が最近発表した、2023年の第4四半期と年間の監査前決算報告を見ると、年間の売上高は幾分伸びが緩んだが前年比3%増の225億元(約4604億円)であった。また収益は48億元(約980億円)の赤字であったが、数年前と比べて36%も削減しており、経営陣による赤字減らしへの取り組みが功を奏している。
今後について、Bilibiliの会長兼CEOである陳睿(Chen Rui)氏は業績関連の電話会議で、「目標は2024年第3四半期に黒字とすること」と述べた。2023年第4四半期は粗利率が去年同期の20.3%から26%に増え、6期連続での上昇となっている。
Bilibiliの最高財務責任者である樊欣(Fan Xin)氏は、「2023年は事業の運営を効率化したことで粗利率が上昇した上、赤字も随分と減った」と述べた。2024年については、黒字化を果たすとともにコンテンツ事業の健全な成長を維持し、優れたUP主(動画クリエイター)を一段とアクティブにさせて収益チャネルを広げることに力を入れるという。
Bilibiliは2023年、収入を得たUP主が300万人以上に達し、中でも広告や商品取引をしたUP主が大幅に増えた。また、有料コンテンツに重点を置いてライブ配信で収入を得たUP主が180万人以上おり、200人以上が有料セミナーでかなりの実績を残している。
事業別に見ると、広告とオプションサービスが前年比増を果たした一方、モバイルゲームは新たな商品の発表の減少や一部のゲームで売上高が減ったことで業績が落ちた。またIPライセンス関連およびその他も悪化している。
ユーザー関連については、2023年末現在でデイリーのアクティブユーザー数が1.01億人、月平均アクティブユーザー数が3.36億人で、有料会員数は2190万人に達している。会社発表によると、ユーザーの平均年齢は24歳前後、Z+世代が65%を占め、半数以上が二線以上の都市に在住、男女比はほぼ半々である。1日の平均閲覧時間は95分前後で安定しており、年間の1日平均動画再生量は前年比25%増となっている。
(中国経済新聞)