ファーウェイ、特許に関する最新の取り組みを発表 アマゾンやvivoとライセンス契約を締結

2024/03/8 09:30

中国の通信機器メーカー・ファーウェイは、vivoおよびアマゾンとの間で、特許クロスライセンス契約を締結したと発表した。特許をめぐる争いを解決し、技術のシェアや業界の成長を促すものである。Vivoとの契約は5Gを含むセルラー通信規格の基本特許で、アマゾンとは訴訟の解決につながる長期のクロスライセンス契約を結んでいる。

ファーウェイはこの1年あまりで、サムソン、OPPO、ノキア、エリクソン、シャオミ、シャープ、vivoなど同業他社との特許クロスライセンス契約の新規締結や更新をしている。2023年はファーウェイの特許ライセンスを持つ5Gスマートフォンが世界におよそ4.5億台以上となり、モバイル通信や近距離通信技術で開発の成果が表れ、主な関係団体に対する規格の提案件数が12万件以上、5GおよびWIFI6規格の必須特許の所有割合が約20%となっている。

ファーウェイは2023年、使用量基準など3件に渡る特許計画を発表した。内容は、スマホの特許料の5Gから4Gへの拡大、およびWi-FiとIOTの料金体制である。これらの料金については、イノベーションへの見返りであり、産業の成長に不合理な負担をかけないようにしていると強調している。

ファーウェイは、2022年のライセンス収入は規格必須特許を中心に約5.6億ドルであり、5Gスマホおよそ3.5億台とコネクテッドカー1500万台がファーウェイのライセンスを備えている。またおよそ3000万世帯のブロードバンドでライセンスを有し、世界の45%のデータ通信接続がファーウェイのライセンスである。

ファーウェイは世界的に特許料の徴収に力を入れており、日本の中小企業およそ30社に対し特許料を請求したほか、東南アジアでも取り組みを進めている。ファーウェイの法務部副総裁である瀋弘飛(Pan Hongfei)氏は今回の契約について、知的財産権を互いに認め合った上で友好的に話し合った結果であると述べたほか、巨額の研究開発費をつぎ込んでおり、2022年は年間売上分の25.1%にあたるおよそ1615億元(33181億円)であると述べた。

瀋氏はまた、世界各地で頻発している5Gの特許訴訟について、特許料が適切であればイノベーション促進や知的財産権の保護が果たせると強調した。瀋氏は、「適切な特許料で発明者がしかるべきビジネス上の見返りを得られるほか、産業で不合理なコスト負担も避けられる。技術革新と業界の健全な発展につながるものだ」と指摘している。

(中国経済新聞)