英国のEV車、3割が中国で製造

2024/01/31 08:30

英国の電気自動車生産台数は昨年、過去最高を記録した。バッテリー電気自動車(BEV)、プラグイン・ハイブリッド車(PHEV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)の英国生産台数は34万6,451台と、前年比48.0%増となり、昨年の英国自動車生産台数のほぼ5分の2を占めた。

一方、中国が世界最大の電気自動車生産・輸出国のひとつとなったことで、多くの中国自動車メーカーが英国市場を重要視している。すでに英国にEV車を販売しているメーカーの他にも、英国市場戦略を発表し、英国でEV車を発売する計画を立てているメーカーもある。

英国自動車工業会(SMMT)のマイク・ホーズ最高経営責任者(CEO)はこれについて、自動車、特にEV車の輸出市場として英国に注目し進出する中国メーカーが増えることについては懸念していない、とコメントした。

ホーズ氏によると、中国の自動車メーカーは現在、英国で約4%の市場シェアを持ち、EV分野では約10%のシェアを占めている。だが英国で販売されているEV車を見ると、テスラなどの外国メーカーも中国で製造を行っており、それを合わせるとシェア率は約30%となる。

ホーズ氏は、「製品に競争力があり、市場で人気がある限り、それは市場でのシェア率で十分に証明される。英国は開かれた市場であることが最も重要なことだ」と述べた。

その一方で、ホーズ氏はBYDがハンガリーに工場を建設することに驚きを隠せないようだ。欧州の自動車産業は過去10年、労働コストの優位性から東欧に多額の投資をしてきており、ここ数年、ハンガリー政府は投資誘致のために魅力的なインセンティブを提供している。

ホーズ氏は、「英国政府も同様のイニシアチブを持っており、インド最大の自動車会社タタ・モーターズ、日産、BMWなどの投資を誘致しているが、各国が外資系のEV車製造拠点の誘致に積極的で、競争も激しくなっている」と述べた。

(中国経済新聞)