中国、去年の都市部平均失業率は5.2% 出稼ぎ農家の平均月収は98398円

2024/01/19 14:30

1月17日、国務院新聞弁公室は2023年の国民経済について説明する記者発表会を行った。

この中で、中国国家統計局の康義局長は、去年の都市部の平均失業率は前年より0.4ポイント減って5.2%であったと述べた。

また12月の失業率は、都市部が5.1%で、地元戸籍者が5.2%、他場所からの転入者が4.7%であり、転入者のうち農業戸籍者が4.3%であった。学生を除いた年齢別の失業率は、16-24歳が14.9%、25-29歳が6.1%、30-59歳が3.9%であった。また大都市の31か所は5.0%であった。会社員の週平均労働時間は49.0時間となっている。

また2023年、出稼ぎ農家の数は前年より191万人、率にして0.6%増の2億9753万人で、うち地元労働者は2.2%減の1億2095万人、他場所での労働者は2.7%増の1億7658万人であった。平均月収は前年比3.6%増の4780元(約98398円)となっている。

康局長は2024年の雇用情勢について、「状況は厳しく、また求職者と業種でミスマッチも存在しているが、経済の回復や産業構造の改革が進むことで次第に安定していくだろう」と述べた。経済成長と産業構造の改革などが雇用を安定させる役割を果たすと見ている。

具体的には、まず経済規模が拡大して雇用が促進する。2024年は経済成長幅が去年を上回ると見られ、これにより雇用市場は確実に支えられる。特に今の様な環境では、経済成長が雇用を安定し拡大する土台となる。次に2024年は、生産年齢人口について減少分が増加分を上回るという、雇用には有利な状況となる。求職者にとっては就職のチャンスが広まり、仕事探しも楽になる。

このほか、産業構造の改善で雇用者が拡大する。特に労働集約型であるサービス業では、労働者の受け入れについてメリットが生まれる。また新しい産業や事業形態、ビジネスモデルの急成長により、新たな職務も増え、雇用の拡大や質の向上につながっていく。

そして、雇用の安定化を目指す政策面の効果も続く。政府の経済活動会議でも取り組みが打ち出されており、特に先行きを安定させ雇用の増加や安定につながる政策を出すと強調されている。各地域や部門で、雇用を優先する方針がさらに強化されており、特定層に対する支援に力を入れるといった政策的メリットが発揮されることで、引き続き雇用の安定を強くバックアップする体制が整うと見込まれる。

(中国経済新聞)