蘇寧易購、「2023冬季消費報告」を発表

2024/01/13 08:30

中国は各地で寒波に見舞われ、一部の地域では20℃以上も気温が下がっていることから、暖房器具の販売量が激増している。蘇寧易購が12月18日に発表した「2023冬季消費報告」によると、暖房関連の商品の11月22日以降の売上高について、換気機能付きエアコンは前年同期比で65%増、即湯給湯器が同45%増、グラフェン足元ヒーターが同106%増となっている。品質や健康へのこだわりが高まって、高機能で場面適応型の商品が売れる傾向にあり、冬物商品が多様かつ細分化している。

報告では、暖の取り方について、男性はファンヒーター、オイルヒーター、エアコンなど部屋全体を暖める物を好むが、女性はハンドウォーマー、電熱マフラー、足元暖房器など局所を暖める物を買う傾向があるという。またZ世代は技術を駆使した商品が好きで、販売量は温熱デスクマットが前年比32%増、電熱マフラーが125%増、温水カーペットが42%増などとなっている。高齢者はウェストウォーマーやネックウォーマー、足浴バケツ、薬膳ポットなどヘルシー志向の物が趣味である。

また、家族構成も商品選びを左右している。一人暮らしの若者はポータブル式の器具を、二世帯同居ではセントラルエアコンやセントラルヒーティングを使う傾向にあるが、子供のいる世帯はこうした偏りが少ない。

中国では、暖房供給設備が整った北側とそうでない南側で、消費の習慣が分かれる。南側では足元ヒーター、オイルヒーター、ファンヒーターの販売量が前年比それぞれ72%、76%、48%の増加であり、北側では室内暖房で空気が乾燥するので、加湿器や電気なべが定番品である。暖房器具の販売量を地域別に見ると、上海市、山東省済南市、江蘇省南京市、四川省成都市、湖北省武漢市などが上位である。

ライフクオリティーの向上が叫ばれる中、暖を取る場も広がりつつあり、商品の細分化や入れ替わりが進んでいる。ホットプレートや即湯ウォーターサーバー、電気なべが冬場のキッチンでよく使われるほか、これまでの電気カーペットが温水カーペットに置き換わりつつある。

換気機能付きエアコン、即湯給湯器、グラフェン足元ヒーターなど新型の商品は、最新の技術を使い、健康で高機能かつ安全性も備わっていることから、人気を集めている。冷え込みが強まる中、小型の暖房用品の宅配注文件数が前の週より187%も増えている上、蘇寧易購の各店では3000元以上(約6万円)の大型家電の注文数が全体の6割に達している。

(中国経済新聞)