米で中国人留学生の入国時取り調べが相次ぐ

2024/01/7 16:30

1月4日に行われた中国外務省の定例記者会見で、「複数の中国人留学生が最近、アメリカ入国時に長時間にわたり事情聴取を受けたほか、携帯電話やパソコンなど手持ちの電子機器を検査され、中にはビザを取り消されて5年間は入国不可となった学生もいた、と報道されている。これに対してどうコメントするか」との質問があった。

中国外務省の汪文斌報道官は、「アメリカはかねてから、政治目的で合法的かつ有効な証明書やビザを持っている中国人留学生を締め付けたり迫害したり、取り調べや拘束、自白の強要、誘導、時には強制送還をしてきた。ここ数か月は留学生も含めて每月数十人が強制送還されている」と述べた。

汪報道官はまた、「アメリカのやり方は典型的なえり好みで差別的、政治的なものだ。中国は極めて不満であり、断固として反対だ。アメリカは、開放的で包容、学術の自由などと言いながら、国の安全という概念を乱用し、学術研究を政治化し武力化する第10043号行政令を発表している。中国人学生に対して執拗に取り調べやいやがらせ、強制送還をし、合法的な権益を著しく損ね、両国間の交流ムードを極めて悪化させており、交流を加速させスムーズにするという首脳間の合意に完全に違反している。米中両国が友好的に交流するという共通の願いとはあべこべの動きだ」と述べた。

さらに汪報道官は、「アメリカに対し、中国人留学生歓迎という言葉を実行に移し、第10043号行政令を撤回し、国の安全を言い訳にした中国人留学生への締めつけをやめ、現地の中国人学者や学生の安全や合法的な権益を確保し、『米中両国の交流や往来を支持しスムーズにする』という約束を、行動をもって実現するよう求める。中国は在留者の合法的な権益を守るべく、引き続き必要な措置を講じるほか、留学生に対し警戒するように呼び掛ける」とも述べた。

(中国経済新聞)