Tiktok、自動車整備プラットフォームの「懂懂養車」を発表

2024/01/5 08:30

ショート動画アプリ「TikTok」(ティックトック)の運営企業として知られる中国のアプリ開発大手、「バイトダンス」は、傘下の自動車情報アプリ「懂車帝」が現場の特約店方式で、「懂懂養車」と名付けて自動車の整備を実施すると発表した。現在は重慶市で、「懂車帝」が「邁カ汽車サービスセンター」に委託する形で洗車、メンテナンス、ガラスコーティングなどを手掛ける店を運営している。共同購入アプリにおけるこの店の各種サービスの値段を見ると、他の自動車整備店とほぼ同じである。現段階ではPRに力を入れず、ホームページやSNSアカウントなどもないが、業界内ではかなりの注目を集めている。

中国公安部のまとめによると、今年9月末現在の車両保有台数は4.3億台で、このうち自動車が3.3億台、新エネ車が1821万台となっている。また、中商産業研究院のレポートによると、2022年、中国の自動車アフターマーケットの規模は前年比10.53%増のおよそ6.3兆元(約125兆円)で、2023年は6.9兆元(約137兆円)となる見込みである。

ただし、このマーケットはかなりの各社分散状態である。2022年の売上統計を見ると、トップの「途虎」でもマーケットシェアがわずか0.9%であり、以下シェルの「喜力愛車中心」が0.3%、「馳加」が0.2%、「天猫養車」と「京東養車」がそれぞれ0.1%で、それ以外は無数の個人の店やディーラー店に占められている。よってバイトダンスからすれば、この巨大な市場は十分に参入の余地がある。

バイトダンスはまた、強力なメリットを備えている。まず傘下のTiktokと懂車帝はコンテンツアプリであり、ショートビデオやライブ、記事、ナレッジシェアなどを使って車の点検や整備などといった内容をスピーディーかつリアルに伝えることができる。またバイトダンスは膨大なユーザーデータを抱えており、プロフィールや行動を正確に分析することでニーズや嗜好を見出し、きめの細かいサービスや推薦をして愛着感をもたらせる。Tiktokの通販サイトでは今、ライブやショートビデオで自動車アフターマーケットにおけるユーザーエコロジーを急速に打ち立てている。データによると、Tiktokにはこの分野で3億人の関心層を抱えており、「懂懂養車」の実施にあたり強力なユーザー基盤を形成している。

(中国経済新聞)