中国の配車サービス大手「滴滴出行(DiDi)」、第3四半期の総売上高が1億円を突破

2023/11/20 14:30

中国の配車サービス大手の「滴滴出行(DiDi)」は11月13日、2023年第3四半期の業績をホームページで発表した。それによると、滴滴の第3四半期の総売上高は514億元(約1億700万円)で、前年同期比25%増と過去最高を記録。そのうち、旅行収入は466億元(約9,682億円)で前年同期比27%増、国際事業収入は20億元(約415億5,000万円)で前年同期比28%増となった。

利益面では、「滴滴」の第3四半期の調整後EBITA(イービッター)は3億元(約62億3000円)の赤字で、うち中国アウトバウンドは15億元(約311億6,000万円)の黒字、国際事業の調整後EBITAは前年同期比9.2%減の8億元(約166億円)の赤字となった。

また、同社は決算報告で、今後24ヶ月間で最大10億ドル(約1,505億円)の自社株買いを実施することを明らかにした。

財務報告書によると、第3四半期の滴滴出行の注文量は最初の2四半期の成長傾向を継続し、コアプラットフォームの総注文量は前年同期比34%増の35億7,900万件に達した。

しかし、受注と収益の増加に伴い、売上原価は434億元(約9,017億円)で総収益の84.4%を占めたのに対し、2022年第3四半期は337億元(約7,002億円)となり、総収益の81.9%を占めたことが決算報告で明らかになった。売上高に占める売上原価の増加は、主に中国のオンラインタクシー事業に関連する費用の増加によるものだとされる

今年に入ってから、オンライン配車市場の競争は熾烈を極めており、滴滴は都市部で大量のクーポンを発行している。報道によると、8月以降、北京をターゲットとするユーザーは滴滴を利用して毎週火曜日の夜のピーク時間帯に相乗りを選択し、片道10キロメートルの乗車や40元(約831円)以内の高速配車サービスをわずか2元(約42円)で利用することができる。それ以外の朝夕のラッシュ時には、15キロ8.8円(約183円)から相乗りが可能で、これは高速配車サービス料金の20~30%引き、1日の相乗り料金の50%引きに相当する。

これは、より多くの市場シェアを獲得し、受注を拡大するために、滴滴が今後もドライバーと乗客に補助金を提供し続けることを意味している。

(中国経済新聞)