中国、炭酸飲料の売上減少 健康への配慮によりお茶や果汁飲料の売上伸びる

2023/09/17 08:30

今年に入り、飲料業界は安定した成長を維持している。中国最大の経済情報メディア「第一財経」によると、今年上半期、国内飲料市場は、お茶、コーヒー、エナジードリンクなどが力強い伸びを示す一方、過去2年間人気の高かった炭酸飲料は伸び悩んだ。

北京市在住の陳さんは、「最近、コンビニで売られている炭酸飲料の種類が減り、以前は冷蔵庫の半分以上を占めていたが、今は3分の1しかない。逆に、お茶などの他の飲料水が増えている」と述べた。

先日、世界最大のマーケティング調査会社「ニールセン・アイキュー」が7月の月次レポートを発表し、2023年1月〜7月の飲料水の販売量は前年比7.7%増となった。飲料水別では、お茶、コーヒー、エナジードリンク、果汁10%以上のフルーツジュースなどの販売量が前年に比べ増加した。

コカ・コーラは、2022年上半期に中国本土で139億4,000万元(約2831億4965万円)の売上高を達成し、前年同期比横ばいとなった。そして、2023年年初に市場が回復したことで、売上高と事業が通常に戻り、上半期の総売上高は9%増となった。

ソフトドリンクの販売量のうち、コカ・コーラは全体の66%をしめている。しかし、上半期の売上は前年同期比2%増にとどまり、逆に果汁飲料は17%増、エナジードリンクは36%増、コーヒーは19%増加した。

また、中国食品の決算報告によると、上半期の売上高は124億6000万元(約2530億878万円)で前年同期比4.7%増、販売数量は5.5%増を達成したが、炭酸飲料の売上減少し、果汁飲料は2桁の伸びとなった。

ニールセン・アイキューのアナリストは、炭酸飲料の売上が伸び悩んだ背景には、健康への配慮から、炭酸飲料の代わりに他の飲料水を購入する人が増加したことがあげられると回答した。

(中国経済新聞)