猛暑の中国、大型サンルーフが「余計な装備」に

2023/07/1 12:30

このところ猛暑に見舞われている中国の華北で、大型サンルーフを売り物にしている新エネ車が不評となっている。車内で麦わら帽子をかぶったり傘をさしたり、アームカバーをするなど、苦情のコメントが相次ぎ寄せられている。

当初テスラが華々しく導入し、のちに多くのメーカーも真似た大型サンルーフは今、主力車種では標準装備となっており、各社とも天井ガラスの広さをしきりにアピールし売り物にしている。自動車情報アプリの「懂車帝」は先ごろ、新疆ウイグル自治区のトルファンで、シェードやサンルーフ付きの新エネ車に対して暑熱テストを実施した。これによるとガラスの紫外線遮断率はほとんどが90%以上であり、車内で日焼けする心配は無用である。ただこれは断熱とは関係なく、頭上の暑さに耐えしのぐためエアコンを目一杯にせざるを得ない。このためEVの連続走行距離も低下することになる。

この猛暑を受け、車内のカーテンなど日焼け止めのカー用品がよく売れている。「Tiktok」のデータによると、6月に入ってから、車内用日傘の注文数は18倍近く、ガラス用防爆断熱フィルムは6倍に増えるなど、日焼け止めグッズの売上高が極めて好調である。長期予報を見てあらかじめ品物を手配する店もあり、日よけのカーテンやフェンダー、日焼け止めウェアやアームカバーなどが5月から急速に伸び、すでに売れ筋の夏物用品となっている。「美団外売」によると、6月以降の日焼け止めに関するカー用品の販売量は前年同期比272%増となっており、このうち上位3品目は、フロントガラス用シェード、日よけカーテン、サンシェードとなっている。

(中国経済新聞)