上海のロックダウンなど影響で、中国景況感2カ月連続50割れ

2022/04/30 17:45

中国国家統計局は4月30日、景況感を示す製造業購買担当者指数(PMI)が4月は47・4だったと発表した。前月から2・1ポイントの大幅下落で、好不況を判断する節目の50を2カ月連続で下回った。

 

新型コロナウイルス対策で最大の経済都市、上海がロックダウン(都市封鎖)に追い込まれ、企業活動が停滞。サプライチェーン(供給網)の混乱が広がって、景況感が一段と悪化した。

 

PMIは製造業3200社を対象に調べる。新規受注や生産、従業員数など項目ごとに調査する。50を上回れば前月より拡大、下回れば縮小を示す。

 

分野別に見ると、新規受注は6.2ポイント下落し、42.6となった。生産も5.1ポイント悪化した。上海市の封鎖がサプライチェーン(供給網)を寸断し、部品や原材料の配送時間が長期化したこともPMIを押し下げた。従業員数の指数も節目の50を割り込んでおり、雇用も悪化している。

同時に発表した4月の非製造業のビジネス活動指数は41.9だった。3月から6.5ポイント落ち込み、2カ月連続で50を下回った。地方のインフラ投資で建設業は比較的堅調だったが、新型コロナの行動制限が上海市以外にも広がり、小売りや宿泊、航空運輸、飲食、娯楽などサービス業が軒並み節目の50を下回った。

4月は中国経済が初めて新型コロナの打撃を受けた20年2月(35.7)以来の低さとなった。

(中国経済新聞)