中国の各県部における2022年の住民1人当たりの平均所得を見ると、4か所が7万元(約137万円)の大台を超えている。また県内都市部の住民の所得では7か所が8万元(約157万円)を超え、中でも浙江省の義烏と玉環は「一線都市」と呼ばれる北京、上海、広州、深センを上回っている。
データを見ると、各県別に見た住民平均所得ベスト10はすべて浙江省と江蘇省に存在し、ともに5か所ずつである。浙江省は義烏、玉環、諸曁、瑞安、楽清で、このうち3か所は南東部の温台地区に位置し、中部の金華地区と紹興市に1か所ずつ存在する。江蘇省は昆山、江陰、張家港、常熟,太倉で、いずれも南部の蘇州と無錫にある。
また都市部住民の所得が8万元を超えた7か所は義烏、玉環、江陰、張家港、諸曁、昆山、常熟で、うち義烏と玉環は8.5万元(約167万円)を超え、「一線都市」と呼ばれる北京、上海、広州、深センを上回った。
義烏は世界最大の小物商品の集積地であり、最近はEコマースの急成長を受けて多くの従業者が集まっている。義烏の2022年1年間のEコマース取引額は前年比5.2%増の3907.28億元(約7.98兆円)で、うち国内分が4.5%増の2823.78億元(約5.55兆円)、海外向けが6.9%増の1083.5億元(約2.13兆円)であった。
都市部住民の所得が85051元(約167万円)で義烏に次ぐ2位の玉環は、商人が多く、配管材、自動車・バイク部品、金物・機械など主導型産業や特色ある産業が目立っている。
(中国経済新聞)