アサヒグループホールディングス、中国ビール市場へ再投資か

2023/06/1 11:17

米ビジネス専門チャンネルのCNBCは現地時間30日、アサヒグループホールディングスが中国市場へ再び参入する計画があると報道した。

アサヒグループホールディングス・勝木敦志社長はCNBCに対して「アサヒの主力商品・アサヒスーパードライは、中国市場で最も売り上げが高く、毎年2桁成長を続けており、中国市場に再度投資したい」と語った。

同社は、1994年に伊藤忠商事株式会社と共同でChina Strategic Investmentビールホールディングス社の株式を取得、中国市場への参入を開始した。その後、一貫して中国現地会社に経営参加し、生産技術・品質の向上を実現したうえで「アサヒブランド」の確立と販売戦略を進め、ビール事業以外にも農業事業、牛乳事業へも参入していた。しかし、その後、中国市場における業績が低迷、2017年には農業事業と牛乳事業から撤退、同年、保有していた青島ビールの株20%も売却している。

勝木敦志社長は「中国市場に参入した当初は、競争力のある商品がなく、価格競争でも後れを取り、2017年に撤退することになった。最近では、世界的なビールブランドやクラフトビールの参入により、中国のビール市場は大きく成長している。そこでアサヒビールも世界最大のビール市場となった中国で、再び投資を活性化させたいと思い中国市場への参入を再度検討している」と述べた。

アサヒスーパードライが根強い人気を誇る中国で、アサヒグループホールディングスが今後どのように中国市場へ再投資するのか注目されている。

(中国経済新聞)