3年連続で小型EVの売上台数トップに立った実績のある雷丁汽車集団(LETIN)が、申請人・被申請人ともに自社として山東省濰坊市の昌楽県人民裁判所にて破産を審査する事態になった。
公開資料によると、雷丁汽車は2008年に自動車業界に参入し、当初は低速EVおよびその主要部品の開発や製造に従事していた。
2019年1月には、14.5億元(約283億円)をかけて「野馬汽車」を買収したことで、新エネ車を生産する下地が出来上がった。創業者の李国欣氏によると、13億元(約254億円)の担保融資を受けての買収であったという。
雷丁汽車は2016年から2018年までの3年間、小型EVの販売台数が順に15万台、21万台、28.7万台でトップに立ち、マーケットシェアは一時期30%を超えた。2018年の売上高は120億元(約2346億円)を記録した。
しかし好況もつかの間、上げ潮だった数年間を経て2021年に経営困難に陥った。雷丁汽車に詳しい関係者によると、2021年5月から幹部陣の減俸が始まり、中間管理職は50%、一部は60%以上の賃金カットとなった。
2022年1月から10月までの累計販売台数は6878台で、うち10月は前年の2625台から92.53%も減って196台にとどまった。
裁判所の公開情報を見ると、雷丁汽車は売買契約のトラブルに敗訴したことで幾度も資金の凍結を命じられており、APP「天眼査」によると、2022年11月には執行総額が1200万元(約2.34億円)を超えている。また野馬汽車と同様に複数にわたり高額消費の制限指示を受けており、2023年に入って計13回にわたり執行対象となり、そのうち最高額は1325.07万元(2.59億円)となっている。
(中国経済新聞)