中国大手自動車メーカー5社の一つである「長安汽車」が、「海納百川」と名付けた海外事業計画を発表した。2030年までに60種類以上の世界的な車種を打ち出すべく商品や生産体制を整える。これまで同社は、新エネ車を本格的には海外進出させておらず、「グローバル品目の同時開発+地域の差別化開発」という原則に沿って「地域や国ごとの取り組み」を進めている。南米や中東では従来型の車種を、ヨーロッパやASEANでは新エネ車を、そして南米やASEAN、オーストラリアやシンガポールなどではピックアップトラックを販売するといった具合である。
長安汽車はまた、「グローバルな定番車種」を生み出そうとしており、2030年までに2タイプについて世界の販売台数を50万台クラスとし、また同じく2タイプを30万台にのせる予定である。さらに、海外での生産体制を50万台以上とする。タイの拠点では初期段階で10万台とし、二期工事で20万台に増やすほか、ヨーロッパやアメリカ州などでも製造拠点を構え、生産計画を整備していく。そして2030年までに現地化組織を20社以上設け、拠点の数を3000か所以上にする。その上で、効率やコスト面が優れて利用もしやすいダイレクト型の営業モデルの開拓に努め、世界の90%以上の国や地域に進出する。
長安汽車の朱華栄会長は、「海外市場における目標として、2030年までに投資額を100億ドル(約1.34兆円)以上、年間販売台数を120万台以上、従業員数を10000人以上とし、世界的な一流自動車ブランドとする」と述べている。
(中国経済新聞)