台湾の蔡英文総統、「越境」で米下院議長と会談?中国外務省「厳重に抗議し説明を求めている」

2023/03/9 14:53

中国外務省の3月8日の定例記者会見で、次のようなやり取りがあった。

共同通信社:台湾の蔡英文(Cai Wenying)総統が4月に渡米し、カリフォルニア州でアメリカ下院のマッカーシー議長と会談すると伝えられた。蔡総統は中国を刺激しないように、マッカーシー議長に対して台湾でなくカリフォルニアで会談するよう提案したとのことであるが、これについてどうコメントするか。

毛寧(Mao Ning)報道官:中国はこの情報に重大な懸念をしており、すでにアメリカに厳重に抗議し、明らかな説明を求めている。

中国では先ごろ、秦剛(Qing Gang)外相が記者会見で「台湾問題の処理を誤れば米中関係は大揺れする」と述べていた。一つの中国という原則を絶えず反故にしているアメリカに対する警鐘にほかならないものである。

ホワイトハウスもこれに対してすぐ、「アメリカは衝突を求めず、求めるのは中国との戦略的競争での勝利だ」と反応した。また、中国への姿勢は変わらず一つの中国という原則も尊重し続ける、とも強調している。

ただ一方、ブリンケン国務長官は、「台湾海峡で衝突が起きれば、世界経済に壊滅的な影響が生じることになる」との見方を示している。よって台湾問題を単なる中国の内政と片づけず、世界が注目をするようにと呼びかけている。

(中国経済新聞)