スポーツブランドの李寧、上半期は増収減益

2022/08/16 17:05

中国スポーツブランドの李寧は8月12日、2022年1月から6 月 30 日までの上半期決算を発表した。売上高は前年同期比で 21.7%増えて124.09 億元(約2438億円)、利益は同じく11.6%増えて21.89 億元(約430億円)であったが、粗利率は 55.9%から50%へ、純利益率は19.2%から17.6%にそれぞれダウンするというちぐはぐな結果となっている。売上が伸びた一方で、原材料費や人件費の上昇、小売価格の値引きなどが重なり、「増収減益」となってしまった。

中国では今、国産品がブームとなっているうえに「愛国消費運動」が起き、これらが追い風となった李寧はコロナの影響を受けながらも3 年以上に渡り好調を維持してきた。2021 年は売上高が200億元(約3929億円)を突破、利益は前年比で136.1%プラスであった。しかし現在は曲がり角に立たされ、今年上半期は消費を刺激する出来事を待つような状態に戻った。今後さらなる成長を目指すには基本線に戻る必要がありそうである。

李寧の事務部門トップである銭煒氏は決算発表後のメディア対応で、「コロナの影響が避けられない上、国際情勢も変化しており、下半期も不透明な状態となりそうなので売上は慎重に見ている」と述べた。

(中国経済新聞)