中国の不動産業界、売上不振続く

2022/07/29 15:48

中国共産党政治局は7月28日、現在の経済情勢を分析し、年後半の活動を検討する会議を行った。

この中で、不動産市場を安定させ、住宅は住むもので投機の対象ではないということが指摘された。地域別の取り組みで政治的ツールを十分に活用し、必然的および改善的な住宅ニーズに応え、地方政府の責任を定め、物件の引き渡しで暮らしの安定を確保するようにとのことである。

不動産業界では去年の後半から、巨額の債務を抱え資金難にあえぐ企業が出ており、債務不履行やマンションの建設中止などといった事態も起きている。中国政府は今年に入ってから、「地域別の取り組みで不動産市場を着実に成長させる」と強調しており、地方でも実情に合わせた形での調整策が絶えず打ち出されている。ただ、住宅購入手当の支給、頭金割合や融資限度額、購入制限などの規制緩和といった刺激策が出ながらも、現在の売れ行きをみると効果のほどは今一つである。

中国国家統計局が発表した今年1~6月の不動産の開発投資や販売データを見ると、分譲物件について、販売面積は前年同期比22.2%減の6万8923平方メートルで、このうち住宅については26.6%減、また金額ベースでは同28.9%の6億6072元(約132.1兆円)、うち住宅は31.8%減となっている。

(中国経済新聞)