中国、産業用ロボットの国産品割合はわずか10%

2022/07/4 08:00

産業用ロボットが特に活用されている自動車製造業で、中国は国産のロボットの割合が10%に満たない状態である。その理由として、家電などに比べて技術面や安定性について高度な規格が求められるほか、ファナック、ABB、安川電機、クーカといった国外メーカーに先を越されていることが挙げられる。

いち早くオートメ化やロボットの導入が果たされた自動車産業であるが、中国製のロボットはメーカー側の要望に応えきれていない状態である。「2021中国産業用ロボット産業発展白書」によると、業界別に見た国産ロボットの利用割合について、自動車製造業が最も低く、10%未満となっている。

自動車は普通、ラインオフまでに、プレス、溶接、吹き付け、組み立て、パワートレインという5つの工程をたどるが、このうちプレス、溶接、吹き付けは一般に従来型のロボットが用いられ、組み立てとパワートレインについては協働ロボットが活躍する場となる。

ただし、中国で使われている産業用ロボットは主に日本製やドイツ製で、国産のものはシェアが低い。

上海のあるロボット製造会社によると、自社製の協働ロボットは海外の大規模工場で使えるレベルにあるとのことである。トヨタ自動車が現在唯一利用している協働ロボットは、上海のJAKAが製造したものである。

(中国経済新聞)